福島県の友人からのメールを転載します。
第二原発廃炉に向けた三つの記事から
第二原発「他と同列に扱えず」 知事と初会談の経産相(福島民報)8月20日
世耕弘成経済産業相は19日、福島県庁を訪れ、就任後初めて内堀雅雄知事と会談した。内堀知事が東京電力福島第二原発の廃炉を改めて求めたのに対し、世耕氏は「一義的には東電が判断するものだ」としつつも、「福島県民の心情を察すると、新規制基準への適合審査を申請している他の原発と同列に扱うことは難しい」との認識を明らかにした。
第一原発事故の廃炉・汚染水対策については「政権の最優先課題だ」と強調し、国が前面に立って取り組む意向を強調した。
世耕氏は会談後、記者団の取材に応じ、福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想の実現について「予算を確保し、しっかりと執行していくことが重要。その上で、法制上の措置が必要であればしっかりと対応する」と述べ、県が求める法制化に前向きな考えを示した。被災事業者を支援する福島相双復興官民合同チームの体制強化を検討するとした。
福島第2原発で特例法検討=施行後3年で廃炉も―地元同意義務付け・政府
2016年09月24日(福島民報)
政府が、東京電力福島第2原発(福島県楢葉町、富岡町)について、地元自治体からの同意を再稼働申請の条件として義務付ける特例法の制定を検討していることが23日、明らかになった。施行後3年間で地元同意を得られなければ、廃炉にすることを盛り込む。原子炉等規制法の特例措置として、早ければ26日召集の臨時国会に法案を提出する方針だ。
福島第2原発は東日本大震災の発生を受け、1〜4号機の全てが停止中。東京電力ホールディングス(HD)は明確な対応方針を示していないが、福島県や同県議会は廃炉を求めている。政府が地元の意向を尊重することを法律で定めることにより、再稼働は一段とハードルが高くなり、廃炉の可能性が高まりそうだ。
政府は東電HDに対し、原子力規制委員会への福島第2原発の再稼働を申請する前に、福島県など地元自治体と協議して同意を得ることを義務付ける方向で法案を調整している。法律の施行後3年間に再稼働を申請できなければ、廃炉にすることを明記する見通しだ。
現行の原子炉等規制法では、再稼働に際して地元自治体の同意を義務付けていない。実際に同意を求める対象となる自治体の範囲など法案の詳細は今後、詰める。
政府は、新たな規制基準に基づいて原子力規制委が安全と判断した原発は再稼働を進める方針を取っている。ただ、福島第2原発については、同じ福島県内の福島第1原発(大熊町、双葉町)が東日本大震災での事故で甚大な被害をもたらしていることを重視。他の原発と同様には扱えず、特別な対応を講じることが必要だと判断した。
あるブロガーの書き込みから
福島県も、福島県議会も、福島第二原発の廃炉を求めている事から、の特例法が制定されれば福島第二原発は事実上の廃炉に追い込まれる。
もし実現すれば、画期的な内容となるに違いない。
福島第一原発事故の収束が見えない中でも、東電は福島第二の廃炉を明言していない。政府も、原発を重要な電源などと公言しており、この原発の処遇は宙に浮いていた。
その中で特例法制定とは、いったいどういう風の吹き回しだろうか。
これは想像だが、廃炉費用の増大が見込まれる中、東電自身が廃炉を決定すれば、
当然ながら廃炉費用は東電が負担する事になる。
だが、地元自治体からの廃炉要請を法律に則って受理すれば、東電は受け身で廃炉決定した事になり、廃炉費用の公的負担を言い出し易くなる・・・。
と、考えているのかも知れない。
今後、廃炉費用負担の問題は出てくると思われるが、
(そもそも廃炉原発を本当に解体できるのか、という問題もあるが)
福島第二原発の廃炉に一歩近づく法律が制定されるのならば、歓迎すべき事だ。
今月末の臨時国会にも提出されると予測される同法案を待つとしよう。
さて、どう見るか。討論が必要ですね・・・・・・・・・