今、党の強化について望むこと (4)
本年9月に実施されました福島県いわき市の市議選の応援に行ってきました。
行動は「可能な限り面談をしてチラシを配付する」というのが方針です。
しかし日曜日でもありますが留守宅が多い、在宅であっても「ポストにチラシを入れてください」の返答は良い方でした。
それでも面談の出来た家がありました。つまり高齢者宅です。
いわき市は3.11の被災時に市民の3割の10万人が一時避難をした街です。
そこで脱原発、廃炉、放射能汚染の問題を提起しました。
しかし皆さんの関心事は「介護であり、医療であり、晩年の不安」でした。
そこで郡山市で取り組んだ「合葬墓建設」を話題にしましたら乗ってきました。
また要支援など軽度の要介護者の問題を取り上げましたら共通の話題となりました。
すべてがそうとは言えませんが、高齢者の関心ごとは『介護・医療・年金』ということでしょう。
もちろん戦中を経験した皆さんです。
平和・憲法などを軽視するわけではありませんが、それをもって「政治の選択」とはならない事実があると考えるべきではないでしょうか。しかもその年代は全有権者の3割を超える皆さんであり「高投票者層」です。
そこに介護問題を重ねて考えます。2012年度調査によれば、要支援1・2、要介護1・2と認定され、
何らかの支援を受けている高齢者は220万を超えています。4年後の現在はさらに増えているでしょう。
とりわけ要支援者への予防介護サービスが完全に「介護保険制度」から切り離されるのが来年4月以降です。
この事実に対する党の具体的政策は何か、
党員が、自信をもって相手の気持ちをつかむ「具体的な言葉」が用意されているかと言えば「ノー」です。
実態を語っただけでは「自民党政権ではダメです。社民党を支持して欲しい。社民党と書いて欲しい」とはなりません。
むしろ貴方たち社民党は「ではそれをどうするというのですか」という問が帰ってきます。
スローガンは「言葉」ではありません。それに答えなければ不信を買うだけでしょう。
「狼少年」では済まされないのです。具体的な言葉(政策)を必要としているのです。
不満の結集がありました。
同時に決めた候補者を断念しての統一候補づくりに参加をした共産党の戦術には多くの市民が共鳴をしたことも事実です。
それが共産党の「比例選挙・党名選挙重視」の方針と一致をしたと受け止めます。
しかし社民党は何を財産として残せたでしょうか。3年前の参議院選よりは票を伸ばしたと言います。
しかし福島副党首の行動に加え「党首を落とせない」という危機意識の強さは前回とは異なりました。
選挙期間中の党首発言が影響したという批評もありますが、それは党(党員)の責任が問われることを意味します。
全国行脚を繰り返された党首、副党首の目には、それを支える地方組織の脆弱さ、例えば「淋しい集会の場面」などに直面することによって状勢の厳しさを痛感されたはずです。(つづく)